所 信

【はじめに】

「好きなこと楽しいことをして生きていく。そして、自分が納得した生き方をする。」

人は目的を持つことで、自分を持ち、物事を前向きに捉え、目的へ向けた行動へと変化させることが出来る。目的を持つことが大事だと言えるのは、日々目的に向かって過ごしていた経験がそう確信させている。

私にとって楽しいと思える状態は、日々の行動が目的に向かい、明日のことを考え活力が漲っている状態である。又、人から頑張っていると見られるようなことでも、頑張っているのではないと言えるのは、それが本当に好きなことなのだと実感させてくれる。

そして、それは目の前のことに挑戦しているときも同じである。私たち青年は、挑戦の先に得られるものを信じ、常に挑戦することを忘れてはならない。社会の変化や時代の流れに身を任せることなく自分の心の声に耳を傾け、自分の信じる道を歩み続けるためには、目的を持って常に挑戦し己を磨き続けることが大切である。

ただし、何かに挑戦するときには心に留めておくべきことがある。それは挑戦には必ず失敗が伴うということだ。失敗を考えると、その恐怖から動けずに、目を逸らしてしまいたくなることがある。又、失敗を重ねると心が折れてしまうことがあるかもしれない。

しかし、失敗を重ねながらも挑戦することを諦めない者だけが、最後には自分に打ち勝つ勝者になれるのだ。失敗とは、学びの機会であり、成功への道のりである。決して怖れるべきものではない。そして、一人では挫けそうな時でも、多くの仲間とならば、どんな恐怖にも打ち勝ち未来への一歩を踏み出せるのである。

 

【一身独立】

 

自らの頭で考え、自らの意思で行動し、まず自らが独立すること。一人ひとりの独立が組織独立の基礎となる。独立するとは、志をたて、行動に起こすことである。

 

- 立志 -

私たち青年にとって最も重要なことは、志を立て自分の進む道を明らかにすることである。

私の目的は良き経営者となることである。私が目指す良き経営者とは、家族・従業員・仲間を大事に出来る人間であり、人を前向きにさせ、地域に良い影響を与え、地域の未来に貢献できる人間である。

私は喜多方の出身ではなく、これまで別の地域で育ってきた。初めて喜多方を訪れた時、まちには人影や子供たちの笑い声はなく寂しく感じたのを覚えている。実際に、子ども達は減り続けており、廃園や廃校、空き家も日に日に増えている。人が減り続ける環境の中では、商売も立ち行かなくなり、やがて喜多方を離れるという考えへと行き着く。そして、それは私たち自身がいずれ、そのような選択を迫られる日が来ることを示唆している。

その状況を打開できるのは誰なのかと考えたとき、私だと思った。この地域で暮らす私たち青年だと。

これまで観光の分野から地域の発展に貢献し、会津喜多方青年会議所の運動・活動を通じて喜多方に触れたことで、その想いはさらに強くなった。

私には、社業を成長・発展させると共に、喜多方という地域を活性化させ、市民や喜多方に訪れた人が心躍るようなまちにしていきたいという想いがある。

その想いを実現するためには、この地域について多くのことを知らなければならない。私はよそ者であるからこそ、会津地方の風土や文化を肌で感じられる時がある。その時に感じたものやこの地域の歴史・文化から学べることを大事にしていきたい。そして、よそ者らしく常に挑戦する姿勢でいたい。

私にとっての会津喜多方青年会議所とは、その目的を達成するための修練を積む場であり、そして、出会った多くの仲間と各々の価値観に触れ、志を持って共に活動をしていくことである。

一人ひとりが志を立てることで、喜多方の明るい未来を信じ、行動を起こせる人物になれると信じている。そして、そのような人物を目指し、立ち上がることが、私たち青年が持つべき勇気である。

あなたが目指すものは何だろうか?実現したい未来とは?

一人ひとりがそれを明確にできる一年にしていくのだ。

 

- 実学 -

私たちが常に意識すべきことは行動に移さなければ何も始まらないということだ。私たちは多くのことを学ぶことで理解したつもりになってしまい、物事の結果を頭の中だけで考えてしまいがちである。知識は日常の物事に役立ててこそ意味がある。私たちは決して知識を語るだけのものであってはならない。

「知って行わないのは、未だ知らないことと同じである」とする知行合一の考えに習い、仮説を立て実行し比較検証を繰り返しながら、実行力を身に付けていかなければならない。その学びを得る機会は、実生活の中でこそ多くある。実生活からより多くの学びを得るには、志を高く持つことである。志を高く持つことが身近なものから学びを得る機会へと変化させていくのだ。

青年会議所の運動・活動では、事業や例会、委員会活動など様々な場面において、学びを得る機会がある。それは、自分自身と向き合うことでもある。本当にやりたいことは何か?自分自身と向き合い行動を起こすことは、怖れやストレスがあるものだ。そのような経験は、辛く苦い経験となることもある。しかし、あえてその環境に身を置き、自らの頭で考えるからこそ、その過程で得た知識や経験を活かし、行動できる人間になることが出来るのである。自分の想いを言葉で伝える勇気を持ち、今いる場所から一歩を踏み出し、行動を起こせる人物を目指すのだ。

【リーダーを目指す】

今自分が置かれている環境に関わらず、又、どのような立場にあってもリーダーを目指すものには、その道は開かれる。時代によって求められるリーダー像は変わっても、信じる道を目指し他者を惹きつける者であるという本質は変わらない。進むべき方向へ組織を導き、その道を突き進むための指針となることがリーダーの役割である。

リーダーとは人を束ねるというイメージから仕事ができる、プレゼンテーションが上手いなど、能力の高さがリーダーにとって最も重要なものであり、その能力を活かして人を引っ張るのだと思ってしまいがちである。

しかし、これまでリーダーと呼ばれる身近な人たちを思い返してみると、リーダーの資質と能力の高さとは関係がないことが分かる。リーダーに求められることは、言動と一致した誠実な行動を心掛け、勇気を持って決断し、互いに理解を深める努力をすることである。

又、リーダーには、備えるべき能力としてリーダーシップがある。しかし、リーダーシップはリーダーだけが発揮するものではない。立場や役職に関わらず一人ひとりがリーダーシップを振るう機会がある。つまり、私たち一人ひとりがリーダーシップを発揮できるリーダーへと成長することが可能なのだ。

私たちが目指すべきは、一つの企業、一つの組織の枠に収まらない、地域を牽引していけるようなリーダーである。そのためには、主観にのみ捉われず、多様な視点を持ち、様々な立場の人の意見を受け入れる器量を備えた人物にならなければならない。

優れたリーダーに共通して見られるリーダーシップには、特に重要な要素が三つある。

「誠実さ、決断力、人間味」である。

 

- 誠実さ -

リーターシップのもっとも重要な要素は、組織の理念を忠実に実践することである。価値観や目標はリーダーが「何を言うか」ではなく、「何をするか」を通じて組織に浸透していく。誠実に「語る」だけでは不十分である。誠実に「行動」しなければならない。一つひとつの意思決定や行動が組織の理念と一致し、それ自体が価値観の表現になっていなければならない。誠実さに求められるのは、日々の行動を通じて己の価値観や信念を体現することである。

私たちは、常に自らの言動と行動に注意払わなければならない。組織の在り方や喜多方の未来について「語る」だけではなく、自らの言動と一致させた「行動」こそが誠実さを「語る」ことになるのだ。そして、誠実な行動は信頼へと繋がっていくのである。言行一致、有言実行あるのみだ。

 

- 決断力 -

私たちは、時に進むべき道の正しさを問いてしまいがちだが、進む道の正しさよりも信じて進むことの方がよほど重要である。自らが下した決断に迷いが生じていては、共に歩もうとする者にも不安を与えてしまう。

人は差し迫った問題がある場合に、判断を「見送る」もしくは「しない」ということがある。しかし、リーダーはどんな場面においても「迷いを断ち物事を決める」という意思決定能力が求められる。又、リーダーは度々、困難な選択を迫られることがある。時には非情ともいえる決断を求められる。

しかし、一度下した決断を覆すことは、非情さを捨てることよりも多くのもの失うと自覚しなければならない。私たちは、判断を誤ることを恐れず、主観に流されない冷静な判断力を持つように心がけ、決断する勇気を持ったリーダーを目指すのだ。知性を持った「決断力」こそリーダーシップに求められるものである。

 

- 人間味 -

人間味とは相手への思いやりである。他者に冷淡で、距離を置き、よそよそしく、関わろうとしない態度は、関係構築に置いて最も注意をしなければならない。それはいずれ自分へと返ってくるものである。私たちは、日々の活動の中で多くの人間関係を育む機会がある。家族やメンバーとの関係、地域との関係、そして社会全体との関係である。あらゆる場面で長期的で建設的な関係を生み出し、育むことを重視しなければならない。

人間味のある行動とは、一つひとつの人とのかかわりの中で長期的な関係を構築し、発展させる機会と捉えることである。効率さだけを追い求めた表面的なコミュニケーションを行っても、人との関係は深まらない。もっと個人的に関与することで、初めて関係を構築できるのである。

人間味のある行動には温かみがあり、そのエネルギーが人を惹きつけていくのである。私たち一人ひとりが人間味ある行動を取ることで、求心力を生み、そして、大きな力を発揮することが出来るのである。

【青年会議所とは】

青年会議所とは何だろうか?

入会当初から企業活動と青年会議所との大きな違いはなにか?なぜ限りある時間を使い青年会議所活動を行うのだろうか?とずっと考えてきた。

青年会議所の利点について語るとき、多くの者が人脈の広がりや自己成長の機会になり、その成長が企業発展に繋がるといったように個人の成長を主張する声が多くあった。

しかし、個人の成長が最大の目的であるならば、私にとっては青年会議所を選択し続ける理由にはならなかった。その問いに向き合い、青年会議所とは何かを考え続け、そして、6年間の青年会議所活動がその問いへの答えを導き出してくれたのである。

自己成長は「結果」であり「目的」ではないということだ。そして、企業活動とは異なる方法でまちづくりを実行できることが最大の強みだということである。

企業は営利活動により会社を成長させながら社会貢献することが目的である。一方で、地域団体は公益的な地域社会全体の発展を目的に据えて活動を行うことが出来る。営利活動の枠の中では、利潤を求めた活動に重きを置きやすい反面、利潤が求めづらい問題からは遠ざかってしまう。しかし、地域団体は、まちづくりや地域の課題解決を優先的に活動できるため、地域課題と正面から向き合うことが出来るのである。

ただし、青年会議所はボランティア活動とは理念も目的も異なる。ボランティアは善意を基本理念として、見返りを求めない無償の奉仕活動である。しかし、青年会議所は、自らの力で地域と企業を豊かにしていくことである。したがって、青年会議所の運動・活動を通じて、まちづくりを行い、地域を豊かにし、企業や産業を発展させるという一連の流れが大切なのである。私たち青年会議所の会員一人ひとりが豊かになる未来も考えなければならないのである。もっと私たち自身が住みやすい地域とは何かを考え、その為の運動・活動を展開していくことが私たちに求められていることである。

【喜多方のまちづくり】

私たちが住む地方では、人が減り続け、経済規模が縮小し、やがて一つの村やまちが姿を消すということが、もはや目の前の出来事となっている。人口減少の問題解決には時間を要する為、すぐに出来ることは、減少するスピードを少しでも緩やかにすることである。例えば、交流人口増加による地域経済活性化が考えられる。地方の定住人口が減少する中で人の行き来の拡大は地域経済の起爆剤であり、人を呼び込むことで人口減少・少子高齢化が進む地域・社会においても活力を得る効果がある。今、自分たちに出来ることをやるといった実行性を持つことで、現状の問題と向き合うことが重要なのである。

又、地域の問題に対する抜本的な解決には、私たち自身の知見を広げることも重要である。知見を広めるためには、現状の問題から課題を明確にし、他の取り組みから学ぶことが効果的である。そして、国内のみならず国際的な視点で、同様の問題について他国から手掛かりを模索するなど、視野を広げ、実効性のある取り組みを導きださなければならない。

このように地域が抱える正解の無い問題と向き合うためには、これら二つの実行性と実効性に取り組みながら、無駄とも思える無数の「挑戦」が欠かせないのである。ただし、まちづくりを行うことは直ちに自らの益になるとは限らない。その状況で行動を起こすためには、利他的な考えを持つことが必要である。それは、すなわち「奉仕」の精神である。そして、「奉仕」の精神は、地域裨益や利他的な行動を通して育まれるのである。つまり、まちづくりを行うことが「奉仕」の精神を育む機会となるのである。

私たち会津喜多方青年会議所の使命は、誰よりも率先して「地域裨益(ひえき)」となる運動を展開し、可能性を示すことにある。

しかし、どのような場面においても私たちだけでは、解決へ導くことは難しいだろう。解決へ向かうためには、多くの人たちと協力しなければならない。そのためには、日々の活動から人と人との絆づくりを意識することが大切なのである。

子供から大人まで様々な世代との繋がりを持ち、企業、行政、学校、地域団体との交流を深めていき、お互いを理解し合い、それを繰り返すことで絆が生まれる。そして、喜多方に住む人だけではなく、地域に根ざした魅力を外へ発信することによって、外の人々を惹きつけることができるのである。

喜多方を住みよいまちにし続けるには、いつの時代も青年の無謀さ(失敗を恐れない勇気)と思い込み(溢れる情熱)が必要である。

誰のために何が出来るかを考えることがまちづくりである。それが出来るのが会津喜多方青年会議所である。そして、まちづくりを行う中で、一人ひとりが自分自身の目指すべき道を明確にし、英知を養いながら、恒久的にまちづくりに関われる人材となることである。私たちが、次代の若者たちの導き手となり人財が育つ環境を整えていくことである。

地域の問題と向き合い、解決への道筋を探り、様々な人々との絆を育み、そして、私たち自身が住みよい喜多方を私たち自身の手で作っていくのだ。

【組織力強化と魅力発信】

会津喜多方青年会議所の運動・活動を最大化するためには、組織力を最大化させることである。組織力を高めるために最も重要なことは、組織内部へ組織の理念や目的を浸透させることである。「浸透」するとは、自然と徐々に広まることである。

組織の理念が浸透した状態は、人の行動が変わる瞬間でもある。組織の理念が浸透することで、判断基準となる軸ができ、判断に迷った時は理念に立ち返ることで、優先順位や取るべき対応の指標となり、的確な意思決定が下せるようになる。

又、理念の浸透と併せて、組織の目的を「伝える」ことも重要である。目的を共有できた者は、組織が向かう方向性を理解しているため、自発的に行動が起こせるようになる。ただし、目的を設定する際に注意しなければならないことは、手段が目的とならないことだ。何をするかではなく、なぜするか、誰のためかを常に問いただし、どうすれば「実現」できるかを思慮することが、目的を見定めることになる。

浸透させるために留意すべきことは、一度だけでは「伝わらない」ということだ。根気よく続けていく継続性と組織の理念や目的に触れる機会を増やすことが大切だ。組織の理念や目的を浸透させるためには、組織運営を担うものから積極的に発信して周知させることが重要である。会員一人ひとりに、組織の「考え方」や「実現したいこと」を共有し、そのビジョンを達成するための一員であることを自覚させることである。浸透を図るためには業務や制度の見直しを行い、組織理念に結びつけた行動を促さなくてはならない。また、その意識を醸成させるためには、組織の理念に沿った行動を評価基準として用いることで、会員に対して理念の意識づけが出来る。これらを継続することにより、行動が変化し、組織の文化として定着していくのである。

 又、組織内部への浸透と併せて、組織の魅力や取り組みを外部へ発信することも大切である。私たちの使命は、青年会議所の掲げる「明るい豊かな社会」の実現に向けた運動を市民に伝播させることである。一人でも多くの人へ、私たちの活動を認知してもらうことで、私たちの想いに触れる機会を作ることである。組織の魅力を発信し続けることで、市民や家族など身近な人から、理解を得ることに繋げていかなければならない。

 又、組織の魅力の発信に期待することは、理解を得ることだけに留まらない。私たちの活動に共感した人たちの中から、必ず私たちと共に活動をしたいという想いを持った者が現れるからだ。

会津喜多方青年会議所の運動を多くの人に見てもらう機会を作り、その想いに触れてもらい、応援したくなるような組織を作ることが私たちの責務である。

 

【ビジョン策定と地域課題】

- 組織ビジョン -

2023年は、会津喜多方青年会議所の50周年を目前に控えた年である。そして、50周年を迎えるための基盤を整える年でもある。これまでの歩みを振り返り、未来への歩みを進めるための準備をしていくことが大事なのだ。その準備とは、会員に組織の目的とビジョンを示すことにある。

青年会議所は単年度という組織制度の中で、毎年役員が変わっていく。しかし、役員が変わるたびに進むべき方向が変わっては、運動の輪を広げていくことはできない。

会津喜多方青年会議所が効果的・持続的に運動の輪を広げていくためには、組織の目的とビジョンが必要不可欠である。会員一人ひとりが単年度という制度に左右されず、目的を見失わずに進むためには、私たちに合ったビジョンを定めることが肝要である。

私たち会津喜多方青年会議所は一人ひとりが違う背景と価値観を持つからこそ、誰もが納得できるビジョンを描くことが出来るはずだ。会員一人ひとりが主体的に関り地域のビジョンを描くことが出来るのなら、それは必ず実現可能なものとなる。

目的を持ってビジョンを描き組織一丸となって未来を切り拓いていくのだ。

 

- 地域課題への取り組み -

喜多方市には、人口減少、担い手不足、空き家問題、耕作放棄地、経済的貧困など多くの問題を抱えている。そして、これらの問題以外にも顕在化していない問題を数多く含んでいる。

私たち青年は個々の成長にばかり注力せず、もっと地域の問題と向き合う機会を持ち、そのための課題を明確にして行動に起こすべきである。これからの喜多方を背負っていく私たちの世代が地域の問題に取り組むことで、次世代にもその想いが紡がれていくはずだ。

地域の問題解決に取り組むときには、その為の課題を明確にし、計画・実行・検証を一つのサイクルとして、複数年に渡り何度も回す必要がある。しかしながら、青年会議所の単年度による組織再編という制度が大きな足かせとなってしまう。この制度の中で課題解決に取り組むためには、中期的な視点を持つことである。そこで鍵となるのが地域課題解決を視野に入れたビジョンである。中期的なビジョンを明確にすることにより、どこに向かっているのか、何をしなければならないのかを組織全体で考えることが出来るのである。つまり、個人にのみ意思決定を委ねるのではなく、ビジョンに従って組織全体で意思決定を行っていくのだ。

中期的なビジョンを策定するためには、地域の問題と課題を明確にし、一人ひとりが当事者意識を持つことから始めることだ。そして、相手が何を求めているのかを出発点としなければ、ただの自己満足に終わってしまう。何をしたいかではなく、誰のためか、なぜやるかを考える視点を養い、価値を創造していく組織にするのだ。

 

【会員拡大】

会津喜多方青年会議所は、これまで多くの事業を通して喜多方に貢献してきた。子供達に夢を持つことの大切さを教え、まちに必要な機能を整え、喜多方を豊かにするためのまちづくりを行なってきた。その過程にはきっと多くの困難が立ちはだかっていたはずだ。しかし、そうした結果を残してこられたのは、多くの仲間の力が集ったからではないだろうか。仲間の存在が一人では乗り越えられないような壁も乗り越えさせてくれたのではないだろうか。そして、まちづくりを心から楽しんでいたからこそ、多くの仲間が集ったのではないだろうか。

「家来には惚れさせねばならぬものよ」とは徳川家康の言葉である。人は人に惹かれるものである。そして、組織もまた人である。拡大の意義や必要性だけを伝えても人は決して動かない。会員一人ひとりが会津喜多方青年会議所を心から楽しんでいなければ、そこに惹きつけられるものも現れない。自らの言動と行動が一致しているのか、自分自身を見つめ直すことから始めることが必要だろう。

拡大に必要なことは、私たちの活動を出来るだけ多くの人に知ってもらうように働きかけることである。そのためにはしっかりとした事前準備と行動に起こすことが重要である。様々な媒体などから対象に沿った取り組みが考えられる。又、誠実に接することが組織に対する信頼関係を築くことになる。そして、もっとも注意すべきことは、お互いの関係性を向上させることに努めることである。一度限りの関係性と思われてしまっては、組織の目的から最も遠い結果となってしまうからである。

私たちにはなぜ仲間が必要なのか。誰のために何のために仲間を増やすのか。会員一人ひとりがその目的を理解しなければ、人を説得することはできない。会員拡大の最大の目的は組織の運動量を増やすことである。まちづくりへの取り組みを発信し、それに応えてくれる仲間を探し出すのである。

【結びに】

あなたは周りの人間にどんな価値を与えられていますか?

私は過去にこのような質問をされたことがあり、答えることが出来なかった。そして、その時から価値とは何かを考え始めた。

価値とは、「人の役に立つ」ことである。そして、自分自身が本当になりたい自分になることでもある。その二つが交わることで、価値を与えられる人間になれるのではないだろうか。

私は常に前を向き情熱を持って挑戦する姿を周りに示し、周りの人にも勇気を与えられるような人間になりたい。そして、喜多方をより活気溢れたまちにしたい。

私は、会津喜多方青年会議所の理事長として、これから先も人に勇気を与え、人の役に立てる存在を目指す。そして、これまでとこれからを繋ぎ、地域との絆を深め、私たちだからこそできる『まちづくり』へと挑戦していくことを誓う。

 

 最後に 

あなたは周りの人間にどんな価値を与えられているだろうか?どんな自分になりたいだろうか?

ぜひ、自らが選んだ道を歩んで欲しいと心から願う。


2023年度スローガン

絆を価値に!まちづくりへの挑戦

~ 自らの進む道を己に示せ ~


2023年度基本方針

  1. 立志及びリーダー人財の育成
  2. 地域経済活性化によるまちづくり事業の開催
  3. 組織内部への理念浸透と対外へ向けた魅力発信
  4. 組織の中期ビジョン策定及び地域の問題と課題の明確化
  5. 組織一丸となった会員拡大
  6. 収益事業の基盤構築