第47代理事長 武藏伸一朗

所 信

【はじめに】

日本の近世を振り返ると、戦後復興から奇跡と称された高度経済成長を遂げ、GDP世界第 2 位の経済大国に昇りつめましたが、昭和時代は、多くの社会問題に直面しました。平和達成の祈りが込められた平成の世でも 、バブル経済の崩壊からの「失われた20年」、東日本大震災など社会の根幹を揺るがす数多くの国難に見舞われました。その度に日本人は、逆境を跳ね返し強靭な国家へ日本を進歩させてきました。今を生きる私たちは、挫けない心で前進してきた先人たちのように、未来に向かって歩み続ける必要があります。

令和の時代が幕を開け、日本社会は 、次代を迎えるべく歩みを進めていましたが、
新型コロナウイルス感染症 (COVID 19) の影響により政治、経済、文化、教育とあらゆる分野において、立ち行かない状況に陥りました。この問題の先行きはいまだ不透明ですが、現状を見定め、真摯に向き合い、一致団結して新たな次代を我々の手で築いていかなければなりません 。

これまでの地域を築き上げた先人の努力を尊び、責任を持って地域の希望を描き、仲間とともに明るい豊かな社会を築き上げていきましょう。自信を持ち、社会から必要とされ、子どもたちの憧れの存在となるために青年会議所活動・運動に取り組みましょう。


【挫けない 心 】

会津喜多方青年会議所には、先輩方の築いてきた46年の歴史があります。先輩方は、どんな困難があっても挑み続けてきました。私たちは現在の活動を通してその想いを引き継ぎ、次代に繋いでいかなければなりません。

私は2014年の入会以来、様々な例会や事業に携わってきました。私が責任者となり事業をまとめる立場の時には、「必ず成功させなければならない」という重圧に押しつぶされてしまいそうになり、何度も逃げ出したいという思いに駆られたことがあります。しかし、同じような場面でも常に前を向き挑戦している先輩方の姿を幾度となく目にしてきた私は、「逃げてはいけない。今、頑張らないと明日はない。」と強く自分に言い聞かせ、先輩方の熱い想いと指導に応えたいという気持ちから、責務に立ち向かってきた経験があります。

その経験を通して、青年会議所活動で学ぶべき最も大切なことは「挫けない心」を育むことだと私は考えます。青年会議所活動・運動に取り組む中で、時に大きな壁が目の前に立ちはだかることがあります。しかし、決して逃げずに立ち向かうことで「挫けない心」を育むことに繋がると信じています。その想いを次代へ繋げるためにも、決して諦めず、どんな困難にも立ち向かっていきましょう。


【描く希望】

文部科学省の資料によると、現在の日本の若者・子どもたちの特徴として、基本的生活習慣の乱れ、自制心や規範意識の低下、人間関係形成力の低下、諸外国と比べ自尊感情が低く将来への夢を描けないことが指摘されています。 そんな子どもたちに私たちは何を伝えることが出来るでしょうか。

会津喜多方青年会議所はこれまで様々な事業を開催し、近年では小中学生を対象に、地域の歴史や文化を学び、自らが地域の魅力を発信できる人財を育む「 喜多方ちびっ子コンシェルジュ」を行いました。また、若年層を対象に、選挙の説明と模擬公開討論会を通して、政治参画意識を醸成する「みらいく」 も主な事業として行ってきました。どちらも想いが詰まった事業でしたが、コロナ禍により新たな事業展開を検討しなければならなくなりました 。

私たちが今、するべきことは明るい「希望を描く」ことの出来る「未来」を子どもたちに魅せていくことです。あらゆる可能性を模索し、輝く「未来」を信じ、私たち自身が行動することで子どもたちの指針となりましょう。


【柔軟で厳格な組織運営】

青年会議所は、40歳までの青年経済人の組織であり、単年度制ですべての役職が代わる特徴を持っています。毎年新しい役割を経験することで個人の成長を促し、組織を常に新しい状態に出来ることが青年会議所の一つの強みです。しかし、組織が新しくなるということは、一年間を通じて作り上げられた組織の運営体制が変わるということです。このような状態の中、私はこれまで事業構築に注力するあまり組織運営が疎かになり、組織としての力を発揮できないという場面を見てきました。組織が生まれ変わっても組織としての力を維持するためには、一人ひとりが組織の役割や目的を理解し、単年度制という仕組みに影響されない強い組織づくりが必要です。

強い組織となるためには、厳格な運営を心掛ける必要があります。青年会議所は、自らが財務管理を行う団体です。そのため、事業や例会を行う際には事業費を細かく確認し、予算が正しく使われているかを厳しく見定めなくてはなりません。また、地域
に向けて発信する事業や情報に対しては、特に言葉一つ、文字一つをきちんと確認し、細心の注意を払っていかなければなりません。なぜならそれらは、組織の「質」を問われることになるからです。一つひとつの行いを疎かにしないことが、厳格で強い組織へと繋がっていくことになります。

この先も、会津喜多方青年会議所が地域に存在すべき組織であり続けるために、厳格な運営を心掛けながらもその時に応じた判断が出来る柔軟な対応力が求められます。自分たちが目指すべき目的へ歩み続け、次代を切り拓きましょう。


【防災・減災 への意識向上 】

私たちの活動する地域は比較的災害の少ない地域と言われていますが、自然災害はいつ起こるのかわかりません。日本全体に目を移すと、多様な自然災害が発生しており日本全体に影響を及ぼすような大地震の発生も示唆されるなど、まったく油断ができません。会津喜多方青年会議所は、阪神淡路大震災、新潟中越沖地震、東日本大震災などの大災害、県内で発生した豪雨災害時には、募金活動や物資の提供は勿論、いち早く現地へ赴き復旧を後押ししてきました。その活動は貴重な経験ですが、私たちだけでは災害に対応する力は限られています。

2019年4月1日に、社会福祉法人喜多方市社会福祉協議会と会津喜多方青年会議所は、災害時相互支援協定を結びました。この協定は、災害発生時に共に手を取り合い、効果的に地域を支援するためのものです。互いの経験と知識を合わせれば 、 いざという時 、臨機応変な救援活動が出来ると考えます。そして、その効果をより高めるために、平時から防災・減災の意識を高くもつことが必要不可欠です。

地域を守る活動を、私たち若い世代が率先して考えていかなければ、緊急時、家族や地域の人々を守ることが出来ません。私たちが防災・減災の意識を高く持ち、その意識を地域へ伝播させ、地域と一体となって取り組んでいきましょう。


【おわりに】

1975年、この地域に変革を求めた88名の志ある青年たちは「我々青年は個人と社会のいかなるかを認識し集う者手を携え自己の修練を通し的確な判断を養い郷土発展の担い手となることを誓う」の宣言のもと、社団法人会津喜多方青年会議所を創立いたしました。先人から紡がれてきた想いを受け継ぎ、私たちは次代に向け新たな一歩を踏み出さなければなりません。

2021年度は、会員数20名でのスタートとなります。これからも、会津喜多方青年会議所が歩み続けるためには、新たな仲間が必要です。私たちの運動は、多くの仲間がいなければ大きく展開することが出来ません。共に活動する仲間を増やしましょう。
そして、青年会議所の運動を地域に広めていきましょう。


2021年度スローガン


2021年度基本方針

1.  挫けない人財の育成

2. 次世代を担う人財の育成事業

3. 柔軟で厳格な組織運営

4. 喜多方市社会福祉協議会との連携した地域の防災力向上

5. 積極的な会員拡大