所信

【はじめに】

 【はじめに】 

「I have a dream」かの有名なマーティン・ルーサー・キング・ジュニア氏の演説の一説です。それは現在にも、すべての人々に自由と民主主義を求める象徴的な理念として存在しています。キング氏は明確な自身の夢を持ち、力強いメッセージで伝え、その夢を実現する運動を社会に描きました。 

50年前の会津喜多方青年会議所の設立趣意書の一説には、「青年会議所とは、現実を認識し未来への希望を打立てようとする若い経済人の心のつながりなのです。この山にかこまれた喜多方の地に、日本にはばたき、世界にはばたく若人の組織として青年会議所を設立したいと思います。この会の目的は自己の属する企業を通じて、社会に貢献し、明るく住みよい豊かな地域社会を作ると共に、近代福祉国家の建設と世界の平和と繁栄に寄与することです。その趣旨のもとに、喜多方の現在及び未来を考えた時、我々は若人として何を為すべきか、又どのように行動すべきかをもう一度考えるときが必要だと思います。それは、青年会議所の目的にのっとり、我が郷土喜多方地域を見直しながら自己を啓発し、各地の青年会議所との交流を通じて視野を高め、いかなる激動の時代をも乗り切る事の出来る人格を形成することだと思います。」とあります。 

今日、設立当初と比較できないほど、モノや様々な技術の進化など物質的には豊かな社会になりました。一方で、先人たちが望んでいた地域の姿に、このまちは、我々は近づいているでしょうか。先進国の豊かさを享受しているあまりに、何が豊かで、何が貧しいのか、何が問題なのかを見失っているように思います。ただ、私たちには、まちのより良い変化のため積み上げてきた50年の歴史とまちを牽引している様々なリーダーを輩出してきた成果があります。自分なんて、喜多方なんて、JCなんて、そんな可能性を矮小化させるような言葉を使うのはもうやめよう。 

一人ひとりが夢を持ち、その夢が集まることで組織のエネルギーとなり、そのエネルギーが地域を動かす。 

そんな夢とエネルギーの集合体が会津喜多方青年会議所です。 

私たちから、誰でも夢を平等に描ける地域社会や運動を創ろう。 

 

 仲間と夢の輪を拡げる

 青年会議所には様々な「機会」があります。それらの一つひとつに明確な意義と目的があります。私たちがそれらを理解し、伝え合うことで、会員一人ひとりの入会時の夢や希望を組織として叶え、組織への自信を深めることに繋がります。それが地域と個人に共感の輪を生み、新たな仲間との夢の輪が拡がります。青年会議所としての本来あるべき姿を各々が考え、進んでいこう。 

自信、公正、謙虚、誠意、礼儀、覚悟を持ち、すべての機会に前向きに行動するカッコいい姿を持つ。そんな個人の姿勢が、地域から求められるJAYCEEである。その集合体が組織であり、個々の多様な価値観を理解し、様々な場面での意思決定のプロセスの経験により、組織を束ねることができる人財、それが青年会議所の

掲げるリーダー像です。どの組織も成長は同質性の集まりでは生まれない、異質の融合により組織は成長します。結果、一人ひとりの強みを最大限発揮し、各々が切磋琢磨することで、唯一無二の組織へと進むことができます。 

そして、そのようなリーダー像になりうる資質を持った多くの仲間と夢の輪を拡げていこう。会員数だけに囚われることのない、JAYCEEなりうる資質を持つ、新たな仲間と青年会議所の描く夢の輪を拡げていこう。会員一人ひとりが、意思や意見を伝え合い、より価値のある事業や例会を構築し、会員一人ひとりの費用対効果を最大限に引き上げていく。地域にインパクトある運動を起こしている自負と自信ある活動の輪を拡げられます。 

一人ひとりが、夢の輪を拡げ、個人としても組織としても輝こう。 

50年の誇りを紡いで、新たな夢へ進もう

「青年会議所が地域にとって必要か」と質問されることがあります。青年会議所メンバーの多くは、生業を通して地域に対する信用を持ち、新規や継続を問わず自社事業経験を持ってます。そして、その信用や経験を地域のための運動に投資し、新たな価値を創造する稀有な団体が青年会議所です。私たちは今までもこれからもそのような団体であり続ける必要があります。そんな私たちだから地域には必要なのです。 

武道の世界では、守破離という言葉があります。「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階、「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、自身の心と技を発展させる段階、「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階を表しています。青年会議所の事業構築にも同じ事が考えられます。それは、式典等の基本的な型を学び、他青年会議所や福島ブロックなどで触れ合い、そして青年会議所以外でも通じる運営構築の型を個人が身につけ、各々の生業や地域の事業に活かしていくことに繋がります。私たちには50年の歴史で積み上げた圧倒的な型があります。型を学び、新たな会津喜多方青年会議所スタイルを確立していこう。 

また青年会議所の機会の一つにビジネスの機会というものがあります。この機会を頂いた我々が、地域の魅力と解決すべき課題を青年会議所の型と組み合わせることで、大きなインパクトを生み出す運動を作ることができます。先輩諸氏の志の下、他団体のシナジーが融合することで生まれた「レトロ横丁」、地域に多くの交流と活性化をもたらし、圧倒的なインパクトをもたらしています。次世代の明日に向かって、私たちも将来的に自走する事業を構築しよう。まちに益ある事業を残す、それが未来へ繋がる活動になります。 

私たちの日本や地域には、トレンドとなっているものを含めて、さまざまな課題があります。世界価値観調査によると、日本人として誇りを持っている人の割合が、世界レベルで見ると最低レベルという現状があります。私は、この国に生まれ、喜多方で育った人生に誇りを感じています。私たちが中心となって、この地域で生活するすべての人々が、地域と自身に誇りを持ち、誰でも夢を平等に描くことができる社会にすることを夢見ています。自分を矮小化することなく、この地に生まれたことを心の底から感謝する。 

大人が夢を描き、背中を子ども達に伝えていく、そんな夢が夢を生む地域に我がまちをしていこう。 

夢描ける組織へ

私たちが継続して、地域ともに成長していくには時代に即した組織へと変化しなくてはなりません。夢ある運動を描いていくには、上下関係ではなく、メンバー一人ひとりを受け入れる対等関係を構築すること、義務感ややらされ感から行う受動的な行動ではなく、前向きに取り組む主体的な行動が必要です。次の10年、ひいては100周年に向けての柔軟な組織への変化が急務です。慣習やしきたりに囚われることのない、新たな挑戦を行い、組織の変革に向けて動いていこう。 

青年会議所の組織運営は様々な面で手本となり得ます。例えば、予算執行の透明性、意思決定のプロセスの明確化や事業実施に対するに公正な視野などがあります。一方でそれらに対して、実行する意味や価値を明確に理解しないと煩雑としか感じられません。組織で行うルールや規則一つひとつの意味を理解し、その学んだ仕組み一つひとつを適切な価値ある手法で社業にまちに生かしていこう。 

時代の変化に適応する、柔軟な発想で組織の夢を描いていこう。 

結びに

私は2021年福島ブロック協議会のアカデミー委員会で委員長を拝命しました。地域の希望である子どもたちの声を復興大臣と県知事に届ける事業を行いました。事業が成功したのは、様々なメンバーが個人のできる事を最大限行い、各々が事業に明確な夢を感じていたからと考えます。各LOMメンバーと市民と社会とが大きく成長し、多くの人に新たな気づきを与えることができました。市民を、地域を、個人を何段もステップアップするきっかけを創るそれが青年会議所という団体です。事業を通して自身の心が動き、皆で涙する、そんな経験を、地域の次世代を担う多くの青年会議所メンバーに伝えたく、今日まで活動を続けました。そしていつのまにか地域を越えて、福島に、日本中に同じ志を持った仲間ができました。多くの人との出会い一つひとつによって自分が磨かれ、自分の枠を越えた様々な経験を頂きました。 

これからも志同じするもの相集い、個人の夢と組織の明日に向かって行動しよう。これからの混迷する社会では、私たち一人ひとりの変化に立ち向かう行動の全てに価値があります。行動し、失敗することは失敗ではありません。行動しないことが失敗なのです。50年間の先人たちの歴史に誇りと勇気を持って、新たな明日を切り拓いていこう。 

私たちから輝く夢を描こう。 

地域とともに歴史を刻んできた私たちならできる。 

 


2024年度スローガン

   We have a dream ~青年らしい夢を持とう!!~

 


2024年度基本方針

  1. 誰もが夢を描き活躍する運動の実施 
  2. 50周年記念式典並びに記念事業の開催 
  3. 会津喜多方式会員拡大モデルの構築 
  4. 時代に即した規則等への見直し 
  5. 多様な広報活動の実施